【企業向け】素行調査の重要性と目的

素行調査の重要性と目的

企業には様々なバックボーンや性格を持つ人たちが属してます。
当然パフォーマンスも様々で、大活躍をする社員、芳しくない社員など個人差があると思います。
社員を育て、戦力にすることは企業価値を向上させる上で不可欠ですが、何を伝えてもなかなか成長が感じられない社員も中にはいることでしょう。
その原因が教育体制など組織に関わるものであれば改善の余地もありますが、実はサボりぐせがある、乱れた私生活を送っているなど個人的な問題であった、ということも珍しいことではありません。
本記事では、そのような個人的な問題を抱える社員に対して探偵が素行調査を行う重要性と目的を中心に解説していきます。

なぜ企業が社員の素行調査を行う必要があるのか

まず素行調査とはなんでしょうか。
広義には、素行調査とは対象となる人物の生活や行動を調査して身辺を明確にすることです。
企業向け、社員を対象とする素行調査の場合、業務時間中はもちろん、場合によっては休日や退職後の活動、交友関係などを調査の中心とすることになります。

会社が社員の素行調査をする理由はご依頼者様によってさまざまですが、主には調査対象者の行動が自社の利益損失につながっているのか懸念が生じた際や、未然に防ぐ為に実施されます。
具体的には以下の例などが挙げられます。

【社員の素行調査をする理由】
・競業防止義務違反の疑惑がある(ライバル会社に情報を流すなどの行為をすること)
・営業活動での外回りを装い、遊んでいる疑惑がある
・暴力団等の反社会的勢力関係者の疑惑がある

上記のような疑惑のある社員をそのまま雇用し続けていると、会社として社会的信用が損なわれたり、情報流出によって会社の利益に大きな損害が出るなどの被害が予測されます。
その為、会社にとって好ましくない疑惑のある社員に対しては早急に対応を進めていく必要があります。

しかしながら、会社側は疑惑があるという理由だけで社員を不当に解雇することは叶いません。事実が不明瞭な理由で社員を解雇すると、不当解雇として逆に会社が訴えられてしまう可能性があるからです。
上述の通り、素行調査では、不正の明確な証拠を見つけ、会社が社員に対して適切な対応をするために実施されます。

素行調査の目的と利点について

素行調査の目的は、ターゲットの行動(素行)を調査し、把握することです。日々調査対象となるターゲットがどのように行動しているか、どのような人柄(=素行)かを調べるものです。

素行調査の具体的な目的として多いものは下記が挙げられます。
・従業員の不正行為の証拠を集める
・保険金の不正受給の証拠を集める
・妻や夫、交際相手の素行を調べる(浮気調査)
・失踪した家族を探す
・子どもの虐待や育児放棄の証拠を集める
・ベビーシッター、介護人に対する業務の監視

素行調査は「行動調査」と称されることもあります。
浮気調査とは違い、あまり聞きなれない言葉ではありますが、浮気調査は素行調査の一部とも言えます。

素行調査のメリットは、調査対象となるターゲットの行動や身辺を詳しく見ることによって、その人物の実態を明らかにすることができることです。
実態を知ることで、金銭貸借問題、離婚問題、結婚詐欺などのさまざまなトラブルを未然に防いだり、問題解決への有用な手段を得ることができます。

素行調査における法的側面とプライバシー保護

従業員や何らかの疑いがある人物の素行調査を依頼したい、そんな悩みを抱えている方は多いですが、中には専門家への調査を依頼したいものの、調査対象者にプライバシー侵害を訴えられる可能性を危惧している方も少なくありません。

結論から言うと、「適切な」方法で行われた探偵の調査は違法に該当しません。
その為、探偵業者及び依頼主のどちらもプライバシー侵害等の理由で訴えることは基本的にできません。
探偵の行う素行調査を含めたすべての調査方法については、探偵業法で厳しいルールが定められています。
特定の人物の行動に対して情報を収集する為の行為として、探偵が聞き込みや尾行をすることは合法で、業務行為とみなされます。
依頼人からの要請を受け、調査を実行することは、探偵としての”正当な業務”であり、その方法が適切である限り、合法的な行為とみなされる為、訴えられることはありません。
しかし、素行調査に限らず、調査方法が正しくない場合は、逆に訴えられてしまう可能性もあります。

違法となる場合は、以下の6つのパターンです。
①対象者の住居に不法侵入した場合
調査のためだとしても、対象者の住居や敷地に勝手に侵入し、カメラや盗聴器を仕掛ける行為は犯罪となります。また、対象者の車などに勝手にGPSを仕掛けることも違法行為となります。
②過度な尾行や張り込み
過度な尾行や張り込みは「つきまとい行為」に該当し、軽犯罪法違反、または各都道府県の迷惑防止条例に問われる可能性が非常に高いです。
③犯罪行為を助ける目的での調査
依頼者がストーカーだった場合や、DVまたは、恐喝などを目的とする人探しなど、犯罪行為を助けるような目的で依頼を引き受けた場合、探偵側の責任問題に値します。
④プライバシーを侵害した場合
探偵が業務で知り得た情報を、依頼主や本人の許可無しに、不特定多数の人に公開した場合は「プライバシー侵害」にあたり、訴えられてしまう可能性があります。
⑤名誉毀損に該当してしまった場合
探偵が調査で収集したさまざまな情報を依頼人以外の第三者に無断で公開し、調査対象者の名誉を傷つけた場合は名誉棄損に該当します。
この場合、調査対象者から損害賠償請求をされる恐れもあります。
⑥探偵業の届け出が未提出の場合
探偵事務所の開業には、事務所のある地域管轄の警察署に届出を行い、探偵業届出番号の交付を受けることが義務付けられています。
こうした手続きをせずに、無断営業をし、尾行や聞き込みを実施した場合、調査を行った本人(探偵)も罰の対象となる他、依頼者も違法行為としてリスクが及ぶ可能性があります。
交付された「探偵業法届出番号」は事務所の目に届く範囲内に掲示しておくことが義務付けられています。通常、ホームページなどにも必ず記載がある為、簡単に確認することが可能です。
もし依頼をお考えの方は、自分自身を守るためにも、探偵業者への依頼前には、必ず「探偵業法届出番号」を確認するようにしてください。

素行調査の手法とツール

主な手法としては、尾行や張り込みにより、対象者の行動の監視及び身辺調査を行い、その実態を確認することです。
対象となる人物が「いつ」「どこで」「だれと」「どんな様子で」接触をしているのか等、行動の全容を明らかにし、証拠を入手した上で、依頼者へ報告書を提出します。
また接触人物が疑わしい場合(反社会的勢力者等)には、その人物の身元や身辺についても調査を進めることがあります。

対象者を尾行・張り込みする際には、下記3点の基本的なルールが存在します。
基本ルール①:絶対に目を離さない
当たり前ですが、対象者を追うためには余所見は厳禁です。
基本ルール②:上半身ではなく、下半身に注目(顔や頭ではなく、足元を見る)
頭や顔など上半身を見ていると、尾行が発覚する可能性が高いです。また逃げる際は歩く速度が早まったり、急に走り出したり、方向転換を図ることが多いです。その為、上半身より下半身に注目して尾行をするのが有効的です。
基本ルール③:尾行が相手に認知された場合には即時に中止する
1度尾行がバレてしまうと、しばらくの期間調査を続行するのが難しくなります。
なぜなら、一度尾行がバレてしまうと調査対象者の警戒心が高まるからです。
警戒心の高まった対象者を追跡するのはかなり困難となる為、バレそうな動きが感じられた場合には、その日の調査は即座に打ち切り、日程を調整し直すことが最善の手段となります。

尾行・張り込みの基本ツールとしては、携帯電話とビデオカメラが挙げられます。
電車やバス移動の際の交通系IC(Suica等)も必需品となります。携帯アプリのSuica等はモバイルチャージや新幹線のスマートEXにも連動可能で必需品ではあるものの、モバイル端末の場合は急な不具合等に見舞われる可能性も考えられるため、尾行の際にはカードタイプのものを使用するのが最適と言えます。

また、乗り物を使用した尾行であれば、車両や自転車、バイクなどが必要になります。
※車両追跡でも都心の場合は車両よりバイクが有効(小回りが効くため)
車両追跡の場合、高速道路を利用するためにETCカード、
自転車追跡では、探偵事務所の自転車を利用しますが、対象者の急な移動手段変更に備えて、シェア自転車のアカウントを作成しておくと尚良いと言えます。(近年都心部のレンタル自転車の発達は凄まじいです。)
また、折り畳みの自転車を車両に積んで持っていく方法もあります。
臨機応変に対応ができるよう、様々な可能性を考えて万全の状態にしておく必要があります。
また、携帯電話やカメラの電池が切れた場合に備えて、モバイルチャージャーも調査の際の必需品となります。
ほかにも変装用の眼鏡や帽子、上着(リバーシブルのものだとより好ましい)、長時間の調査になった際に備えて、空腹解消のための非常食(おにぎりやカロリーメイトなどの手軽に食べられるもの)などが探偵調査の際の必需品(ツール)です。

素行調査の実施手順(効果的な調査のための秘訣)

基本、尾行や張り込みを実施する前には、調査対象者について事前に公開情報から基礎情報を収集します。これを行うことで調査の成功率を上げることが可能です。

具体的には、対象者の公開情報を調査すること、そして対象者が行動する範囲の地理を精緻に把握すること、この2点です。
①調査対象者の公開情報の調査
SNSやネット情報会員制サイトのデータなどから調査対象者の移動手段、勤務先や家族構成、活動時間帯、よく通っているお店、交友関係などが事前に獲得できる場合があります。
こうしたメディアをサーチしておくことで、対象者の行動の事前予測が可能となり、調査の成功率を上げることができます。プロの探偵を謳っていても、こうしたメディアサーチの技術を磨いていない業者は散見されます。
世間一般ではこうしたメディアサーチのことをネトスト(ネットストーカーの略)といい、マイナスのイメージをもっているケースが多いですが、探偵の世界でのメディアサーチは大きな武器となります。
メディアサーチを行わずに実際の現場に挑むことは、普段料理をしない人が、レシピも見ずに調理を始めるようなものです。確実に失敗します。
常に準備を怠ることなく、現場に入ることが、成功率を大幅に上昇させる秘訣となります。
②調査対象者の行動範囲の地理把握
タクシー運転手と同様に、常に地理感覚を磨いておくことは探偵にとって重要です。
頻繁に素行調査を行う地域や対象者の居住地・行動範囲の近辺の地理感覚を磨くことは成功率を上昇させる秘訣となります。
都市計画や、主要な幹線道路の設計方法、地図を見て都市の概要を研究しておくことは探偵にとって重要です。
地下鉄や電車のルートを頭に叩き込むことで、無駄な動きを省くことができ、対象者の有効的な追跡が可能となります。
探偵は日々の積み重ねやさまざまなデータを頭に叩き込むことで、調査成功率を上昇させることができます。
横浜Blue探偵事務所では、独自のビッグデータとそのデータに基づいた対象者の行動分析により、より確度の高い調査が可能です。
電話・メール・Web面談等、ご希望の手段でいつでも可能です。
まずはLINE、メールでの無料相談からお気軽にお問い合わせください。

素行調査の成功事例と注意点

以下は、とある企業様からの依頼により実施した社員の素行調査によって明らかになった外回りの営業担当の事例です。
ケース①:外回りの営業と偽ってパチンコ店に通っていた
とある不動産企業様からのご依頼です。
最近営業成績が低迷してきている社員のAさん。
最近は売り上げが立てられておらず、ほかの営業社員から日中パチンコ店に入り浸っていたり、風俗通いに陥っているとの密告もあり、素行調査を探偵業者に依頼。
素行調査の結果、外回り営業と称して外出した後は、業務時間の8割をパチンコ店や雀荘に入り浸っていたことが判明。
また、別日の調査においては昼から風俗店に通い、終わった後にパチンコ店に入っていたことが判明しました。
依頼主であった経営者様は素行調査で得られた情報と証拠をもとに、社員Aさんを懲戒処分としました。

ケース②:反社会勢力との関係があった
社員からの密告により、役員Bさんが反社会的勢力を思わせる風貌の人間が経営している賭博店に足繁く通っているという情報を入手。
依頼主である社長は素行調査依頼として探偵を雇い、調査の結果、賭博店の運営者は反社会的勢力として登録されていることを確認。
写真や動画によって得た証拠をもとに、役員Bさんを懲戒処分することに成功しました。

ケース③:競合他社への情報流出
取引先からの密告により、会社の役員Ⅽさんが競合の役員と頻繁にあっているとの情報が入り、素行調査を探偵業者に依頼。
素行調査の結果、役員Ⅽさんは競合の役員に情報を流し、現金を受け取っている現場の写真撮影に成功。
上記証拠をもとに会社は役員Ⅽさんを刑事告訴することができました。

素行調査の注意点や成功するためのポイント

上述の通り、素行調査を成功させるには、さまざまなネットワークを用いた事前調査や、多くの可能性を加味した入念な準備、そしてデータから算出される行動予測に基づいた追跡等、多くの要因が重なることが重要です。

注意点としては、成功報酬での素行調査の場合は、何をもって「成功」なのかをしっかりと把握しておく必要があります。
依頼者にとっての成功は「証拠を獲得する」ことですが、探偵にとっての仕事はターゲットを追跡することです。その為探偵事務所によっては、証拠の獲得が叶わなくても、「確実な証拠はとれなかったが、大体の事実が掴めた」状態で成功と称し、依頼者との齟齬が発生することも多々あるようです。
決して騙すつもりはなくとも、「成功」「失敗」の意味のはき違えによるトラブルが多発しているのでご注意ください。

横浜Blue探偵事務所では、事前にご依頼者様とのご相談の上、費用を確定させます。
定まった費用からの変動はございませんのでご安心ください。
また、独自のビッグデータをもとに対象者の行動パターンを予測した上で、より短期間、かつ低価格の結果が出せる仕組みが整っております。
ご相談はどれだけいただいても無料です。
ぜひ横浜Blue探偵事務所まで、お気軽にご相談ください。